コンコルドより速いジェット機
すごいベンチャー企業が現れた。
米国・ベンチャーBoom Technology社。
コンコルドより早い、超音速旅客機をつくるそうだ。
夢のある話で、中々マネのできることではない。
多くの人は言うだろう。
「コンコルドの失敗を見ていないのか?」と。
ここで、コンコルドの失敗の理由を見ておこう。
【コンコルドの失敗の理由】
1.採算が取れない
250機でトントンの予定だったが、20機しか注文が来なかった。
2.チケット代が高かった
ニューヨークとロンドンの往復で、120万円以上。通常の10倍。
開発費・燃料費・客席100、これらが価格を上げた。
3.爆音と酸素使用が多すぎる
空港近くのガラスが割れるほどの爆音。
羽田付近の民家は、強化ガラスの2重張りにした。
20機同時に飛ばすと、地球上の酸素がなくなると言われていた。
4.燃費の悪さ
イギリスのヒースロー空港からニューヨークへ行くのに、途中で2回給油する必要があった。
そのため、ボーイングの「B-747SP」というジャンボ(マッハ0.7)より、到着時間は遅くなってしまっていた。
では、この開発中のジェット機に将来性はあるのか?
新型機の将来性
開発会社
Virgin Galactic社が、製造拠点The Spaceship Companyを通じて、エンジニアリングや製造サービス、飛行テストのサポートなどを提供している。
また、ゼネラル・エレクトリック(GE)など複数の企業が製造に関わり、最終組立と車両統合は、センテニアル空港のBoom社の施設で行われている。
技術者
Boom社の人材。
NASA、SpaceX、Boeing出身の航空業界屈指の頭脳を結集。
設計
洗練されたデルタ・ウイング、炭素繊維の細身の機体、効率的なターボファンジェットエンジンを特徴とするトライジェット設計。
現在のジェット機より2.6倍も速く、燃費が大幅に改善された。
乗り心地
通路の両側に広い座席が1席ずつ。
定員は9〜19人。
大型ウィンドーも、頭上の荷物入れも1人に一つずつ。
従来の2倍の高度1万8000メートル以上の上空飛行のため、乱気流の少ない滑らかな乗り心地。
運賃
通常の旅客機のビジネスクラス、ファーストクラス並。
スケジュール
フルスケールバージョンは2020年に初飛行。
2023年に市場への参入を目指す。
離着陸には通常の空港の滑走路を使用するという。 今後さらに試験飛行を実施する予定で、商業運航の開始日程は未定