先日の記事でピーターの法則を取り上げたのですが、いかがだったでしょうか?
もう忘れてしまっている?
まあ、仕方ありません。
そんなもんです。
それでも本日は、その続きをもう少しお付き合い願います。
今日はピーターの法則に関連した、他の法則を見ていきたいのです。
その前にピーターの法則を振り返っておきます。
「無能なものは昇進しない。有能であった者も、無能な地位になるまで昇進する。
すると、どの階層も無能な者であふれるようになる」
実際、ここまで極端ではないにしろ、こういったケース経験ありませんか?
さて、このピーターの法則の変化形になる法則があります。
それは、
「過去に一切有能であったことがなくても、管理職に昇進する可能性がある」
「えっ、ホントですか?
こんな僕でも、出世できるのですか!?」
はい、できるのです。
無能な者は害をなさないように、現場やお客様から遠い地位の管理職へと昇進させられるのです。
この法則は、「ディルバートの法則」と呼ばれています。
1990年、漫画家スコット・アダムスが立てた理論なのですが、結構人気のある法則なのですよ。
例えば、IT企業の場合。
無能なエンジニアは、他のシステムエンジニアの足を引っ張らないように、管理職へ昇進させられます。
残されたエンジニアたちは、効率的に仕事ができるようになります。
管理職に昇進した元エンジニアは、実益とあまり関係のないポジションで、重要ではない会議に出ることが仕事になります。
上の地位にいるからと言って、必ずしも優秀ではないということですね。
それにしても、皮肉極まりない法則ですね。
「そんなバカなことをしている会社があるのか?」
この法則を知って、まずそう思いました。
でも実際、政治界・お役所・大手企業などには、考えているよりも多いようです。
この法則が発表された当初、人事の専門家や経営者からは、「わざと能力の低い社員を、より上の地位に置くことは、理解できない」と思ったそうです。
しかし時間の経過とともに、上級管理職は、会社の日々の仕事と大きなかかわりが無いことが分かってきたのです。
この法則には、前提があります。
それは、「会社の高い地位の人は、重要な責任を負わないというものです」
そりゃあそうですね。
責任重大な幹部が無能であっては、会社の存続にかかわりますからね。
編集後記
先日の「ピーターの法則」の記事を書いているときから思っているのですが、「有能・無能」という言葉は、好きじゃありません。
「人を何だと思っているのか?」という印象を受けます。
しかし、経営学や社会学では、このような表現を使います。
人が人を評価するというのは、組織を運営していく上で、避けられないのでしょうか?
そういう私も、経営者の時は、ボーナスの時には従業員を、主観的に評価していました。
なんとも嫌な仕事です。
そのうち、AIが人を評価する時代が来るかもしれませんね。
笑い事ではありませんよ、本当に。
では、また明日。