アーリタblog                 新たなる挑戦の始まり

The beginning of new challenge

ハトの話

このところウォーキングをしています。
梅雨もようやく明けましたが、雨の日が多かったので、イオンモールの中を歩いています。
イオンモールでは、「WALKING」を奨励しており、モール内にコースが案内されているのですよ。

10000歩を歩くのですが、1時間半から2時間くらいかかります。
さすがに広いイオンモールといえども、2時間近く歩くとなると、もう、何周もしないといけないわけです。

専門店街の前を通るのですが、店員さんは大抵、奥の方で何か作業をしています。
ですが、時たま通路側に出てきて、
「いらっしゃいませ」とよそ行きの声で話かけてきます。

当然ウォーキングをしているわけですから、何も買わないわけです。
心の中では少し後ろめたい感じがするのですが、致し方ありません。

でも10000歩を歩こうとすると、何度も何度も同じ店の前を通るわけです。
そうすると、気持ち的に、だんだんお店の前を歩きづらくなるのです。

しかし外に出ると、雨が降っているか、日差しがとてもきつく暑いのです。
でも、店員さんの視線に負けてしまい、時々モールの外周を歩きます。

目的は歩くことですから、暑いぐらいでへこたれるわけにはいきません。
モールの外を歩くときは、なるべく日陰を選んで歩くようにしています。

先日のことです。

いつものようにモール内を黙々と歩いたあと、途中で外に出て歩きました。
すると、バス停の横で、地面にうずくまっているハトを見つけました。

おそらくドバトだと思うのですが、グレーまじりの白いハトで綺麗なハトです。
片方の羽を半開きにし、うずくまっていました。

他にも十数羽ハトがいて、エサを探すように歩いているのですが、そのハトだけがうずくまっていました。

「ケガをして飛べないのだろう」
そう思いました。

よく見ると、そのハトのすぐ近くででうろうろとしているグレーの鳩が1羽いました。

「仲良しなのかなあ?」

と思っただけで、その時はその光景だけ見て、横を通り過ぎました。

その後モールの中を何周かぐるぐる歩いて、再びモールの外に出て歩き始めました。
先程と同じルートです。

さっきのハトはやはりうずくまって同じ場所にいました。
もう一匹のグレーの鳩は、その隣に同じようにうずくまっていました。

グレーの鳩はそのハトをつついています。

「鳩でも弱い者いじめヤツがいるんだなぁ」

と鳩の世界も人間と同じように感じました。
助けてあげようかと思いましたが、特に何もせずしばらく見ていました。
(これは私の悪い所かもしれません)

そうこうするうちに気づいたことがあります。

グレーの鳩はいじめているのではなく、
心配して添い寝をしているのです。
つついているのはおそらく毛づくろいなのでしょう。
私にはそう思えてきました。

その突き方が優しいのです♡

そして、そのハトはそれを嫌がっていません。

それがわかると少し安心して私はそこを立ち去り、歩き続けました。
その日、私は目標の10000歩を達成したので、もう外を歩くことはせず、駐車場に行き帰りました。

その事を家で話すと、
「なぜその鳩を助けて病院へ連れて行ってあげなかったのか」と言われました。

私は内心、自分が飼ってる鳩ではないのに、そこまでしなくてはいけないのかと思いつつ、

「やっぱりかわいそうなことをしたなぁ」と、少し良心が痛みました。


次の日。

やはりウォーキングに行きました。

場所は昨日と同じイオンモールです。

歩くコースは多少違えど、やはり昨日と同じように歩きます。
歩き始めてしばらくして、同じように外を歩き出しました。

昨日のハトのことはもう忘れていたのですが、あのバス停の横を通り過ぎようとしたとき、昨日いた鳩たちがいないことに気づきました。

例のハトもいません。

やっぱり昨日病院に連れて行ってあげたら良かったなあと思いました。

おそらく、お店が終わった後、「誰かが処分したのかなー?」と、ちょっと悲しい気分になりました。

それから私は、ウォーキングを続けることにし、いつものようにその日は終わりました。

さらに次の日も同じようにイオンモールへウォーキングに出かけました。
もうすっかり鳩の事は忘れていました。

いつもと同じようにモール内を淡々と歩き、店員さんとの対立を避けるように、時々外を歩きます。

スルト。

スルトですね。
いるんですねハトが。

あのハトが!

白にグレーの混じりのうずくまり鳩が。

そしてその横にグレーの鳩が添い寝しているのです。

私はなんだか嬉しくなりました。

「ハトは無事だったんだ」

という気持ちと同時に、私が行動を起こさなかった罪悪感が消えた気がしました。

この三日間の出来事は、私の知識不足から出た一つの思い出となりました。
鳩が羽を広げて地面にうずくまり、休むことを知りませんでした。

いつもポッポポッポ言いながら餌を探している光景しか頭になかったのです。

このコロナの窮屈な生活の中で、なんだかほっこりする出来事でした。

編集後記

イオンモールへはいつも歩きに行くだけなのですが、モール内の環境を提供していただいているという気持ちもあり、やっぱり食事や買い物もします。
土日はともかく、平日は空いており、多少なりとも売り上げに貢献させていただいておます。

ハトは身近な鳥ですが、その割には鳩のことを何も知りませんでした(笑)
調べてみると、日本には13種もの鳩がいるんですね。
世界には290種ほどもいるそうですよ。

今回見たドバトは外来種だそうで、正式にはカワラバトという名前なんですね。

鳩の子育てがおもしろいんですよ。
ミルクで育てるんですね。
口から「ピジョンミルク」と呼ばれるものを出すそうです。
哺乳類のミルクと成分は似ているそうです。

このミルク、なんと、オスからも出るんですよ。
オスも育児をするんですね。

ちなみに、フラミンゴもこのミルクを出すことができ、「フラミンゴミルク」と言われています。


鳩は、街では「ドバト公害」と呼ばれすっかり嫌われ者になっていますが、彼らの社会も色々ありそうですね。

それと、鳩のフンはいろんな病気やアレルギーを引き起こす原因になり得ます。
フンが乾燥すると、細かなチリとなり、空気中に浮遊します。
カビや細菌が含まれており、吸い込むとそれらが繁殖し、様々な症状が出るようです。
重症化することは稀なようですが、体調がすぐれないときは、要注意です。

では、また明日。


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